クライ・マッチョ 映画のあらすじ・ネタバレ感想・考察

● クライ・マッチョ ネオウェスタンドラマ映画

◆ クライ・マッチョ 予告編 動画

● クライ・マッチョ のあらすじ

1978年のアメリカ・テキサス。
マイクはロデオのスターとして名声を得ていたが、今は落馬事故から復帰できず落ちぶれていた。
家族も離散し、カウボーイとして細々と暮らしている。

ある日、元の雇い主ハワードから5万ドルの報酬の話が持ち込まれる。
メキシコで別れた妻レタと一緒に暮らしている13歳の息子ラフォを連れて来てくれと言うことだ。
ほとんど誘拐なのです。

 

その話を受けたマイクはおんぼろ車でメキシコシティに向かい、レタに会った。
だが彼女はラフォは闘鶏に狂い、家には戻らないと言うのです。
マイクはラフォを探し出したが、母のもとには帰らないというのです。

マイクはラフォと雄鶏マッチョを車に乗せ、アメリカ国境を目指し旅立ちます。
途中で誘拐犯にされて警察から追われたり、レタの用心棒に襲われたりしながら、国境を目指すのだが…。

● クライ・マッチョ のネタバレ感想

1979年テキサスの牧場で働くマイク・マイロ。
彼はかつてはロデオスターとして名を馳せた時があるのです。
だが落馬事故から立ち直れず現在は落ちぶれ、牧場でカウボーイとして働いている。

その日も牧場に行くのだが雇い主のハワード・ポルクから解雇される。
以前ならマイクの手腕で優秀な馬を育成してきたが、今は2流の馬ばかり。
ここらで腕の良いカウボーイと入れ替えるというのが理由なのです。

 

ハワードが言います。
「何か文句が有るのか?」。

マイクは言います。
「ハワード、いつもあんたは度胸の無いちゃちな男だと思ってた、けどな、いまさら失礼なこと言ってもだな」。

それから1年後。マイクの自宅にハワードがやってきた。
彼は13歳の息子がメキシコで元妻のレタの所にいる。
名前はラフォ。その息子を自分の元まで連れてきてくれないかと言うのです。

マイクはまるで誘拐じゃないかと言います。
ハワードは自分の息子だから誘拐じゃないと言います。
マイクは断りますが、ハワードには大きな恩があるのです。
昔、マイクの妻と息子がいなくなり自宅まで手放す羽目になった時、ハワードがローンの肩代わりをしたのです。

 

その恩を返してくれと言います。しぶしぶ引き受けるマイクです。
必要経費や旅費としてまとまった金と、レタの住所など関連の書類を手わされるのです。
そしてラフォの6歳の時の写真も渡される。今は13歳になっていると言います。

あくる日、自動車でメキシコに向かうマイクは国境の検問を無事通過します。
メキシコシティを目指す途中で、牧場わきの道路を走っていると、数頭の馬が自動車に並行して疾走しています。
のどかな良い風景です。

レタの屋敷に到着したが、思ったよりも大邸宅です。

 

マイクはつい独り言が出てしまうのです。
「こっから出ていきたい子などいるのかねぇ」。

その後レタに会うことになる。
彼女は言います。
「ラフォはスラムに住みついた悪。ギャンブルに、盗みに闘鶏をやってる。見つけられたら連れていきな、手に負えないよ」。

マイクは言います。
「その子をいつ見捨てた?」。

レタは言います。
「世間はどう言おうが、親に向かない人間もいるのよ」。

 

レタのもとを去りラフォを探し始めるマイク。
ちょうど闘鶏をやっている所に行きつき、ラフォを見つけます。
その時、取り締まりの警察がやってきます。

蜘蛛の子を散らすように逃げていく人たち。
ラフォも一羽の雄鶏を抱えて逃げます。
マイクも適当な隠れ場所を見つけ潜み警察が去った後ラフォと顔を合わせます。

マイクはお前の親父のハワード・ポルクから言われてお前を探した。
親父がお前に会いたがっていると言います。

 

ラフォはマイクに聞きます。
「あんたはカウボーイか?」。

マイクは答えます。
「そうだ、その通り、ちょっとやってたよ」。

場所を変えて話し込む二人。
どうもラフォは馬が好きで、カウボーイに憧れが有るようです。

マイクが言います。
「牧場には数百頭の馬や牛がいる。ロデオの大会もやっている」。

 

ラフォは心が変わりテキサスの親父の牧場へ行く決心をします。
そのあとレタの屋敷に行きラフォを見つけたと言います。

レタはマイクを誘惑するが、彼は断るのです。
彼女は豹変し、誘拐犯で警察に連絡し、マイクを逮捕させる。
それが嫌ならこのままメキシコから出ていけと言います。

翌日マイクは諦めて一人テキサスへ向け車を走らせます。
突然後部座席から雄鶏が飛んできて助手席に居座ります。
驚いたマイクは道端に車を止め、後部座席を覗きます。ラフォがいたのです。

 

マイクは怒ってここで降りろと言います。
二人は言い争いますが、最後にラフォは親父のところに行きたいんだ、親父に会いたいんだと言います。

心の叫びです。

マイクは分かった、後ろに乗れと言います。
ラフォは雄鶏はマッチョと言う名だと教えます。

 

ここから二人と1羽のアメリカ国境を目指した旅が始まります。

ここから先は映画で確認してくださいね。
とにかく淡々と面白いです。

● クライ・マッチョ の考察

アメリカ国境を目指す2人と一羽。
最初の晩、野宿しているとき、ラフォが言うんです。
「母親は俺を嫌ってる。あいつ知らない男を連れ込むんだ。翌日はまた別の男を。そしておじさんと呼べっていう。だから言ったんだ、何人おじさんがいるんだ」。
「手下の一人はドラッグの売人で母親にドラッグを持ってくる。あるとき唾を吐きかけたらマナーを教えると言ってぶっ叩かれた」。
「俺の母親とねてるやつが偉そうにマナーを語るなと言った」。
「それでうちを出た。マッチョを使って自分で稼ぐことにした。やりたいようにやる、ストリートさ」。
「誰も信じない、けどうちより安全だ」。
「誰も信じられないんだよ」。

 

それを黙って聞いているマイク。マイクはラフォの苦しみを理解したようです。
翌日砂漠の中を走っていると、遠くに警察が検問を実施しているのが見えた。
ラフォを探しているようだ。

マイクは道を外れ、脇道を走り出し小さな町でレストランに入る。
そこから電話でハワードに見つけた、連れて帰ると伝える。

そのあとラフォを捕まえにレタの手下が来たが、うまく切り抜ける。
この後もいろんな困難や新たな出会いがあり、何とかアメリカ国境までたどり着き、ハワードにラフォを引き渡したのです。

 

マイクはテキサスに戻らず、旅の途中で出会ったレストランのオーナーのマルタのもとへ帰ることを選択します。
二人は愛し合っているんですね。

旅の途中で寄ったメキシコの牧場でたくさんの荒馬をどうしても手なずけられなくて、弱っている人がいるんです。
このままでは1頭も売れないんですね。

マイクはその荒馬を見事に乗りこなし、手なずけていくのです。
その合間にラフォに乗馬を教えていくのです。
徐々に上達していくラフォ。しばらくすると見事に乗りこなせるようになります。

 

ラフォは馬が好きで、カウボーイが大好きなんです。
ラフォはマイクを尊敬し始めるのです。

さすがクリント・イーストウッドですね。
淡々と、しかししみじみと情が伝わる良い映画です。

最後はなんとなくほほえみが残りました。
本当に面白い映画ですよ。


◎ この記事に関連する言葉

アメリカ合衆国 // テキサス州 // 落馬 // カウボーイ // ロデオ // メキシコ // 誘拐 // メキシコシティ // 闘鶏 // ニワトリ // アメリカ=メキシコ国境 // 用心棒 // 国境 // 牧場 // 解雇 // 検問 // 助手席 // 後部座席 // 野宿 // ドラッグ // マナー // ストリートチルドレン // 荒馬 // 乗馬 // 調教師 // パトカー(パトロールカー) // 競走馬 //

● 私の評価


4.5 out of 5.0 stars

● 作品情報


✅ タイトル

✔ クライ・マッチョ


✅ 製作年

✔ 2021年


✅ 収録時間

✔ 104分


✅ ジャンル

✔ ドラマ


✅ 制作国

✔ アメリカ


✅ 音声仕様

✔ 英語 / 日本語


□ 監督

クリント・イーストウッド

● キャスト

マイク・マイロ: クリント・イーストウッド
かつてはロデオ界のスターだった調教師。

ラファエル・“ラフォ”・ポルク: エドゥアルド・ミネット
メキシコで暮らすハワードの息子。

ハワード・ポルク: ドワイト・ヨアカム
マイクの雇い主でありラフォの父。

マルタ: ナタリア・トラヴェン
レストランのオーナー。

レタ: フェルナンダ・ウレホラ
ハワードの酒浸りの妻。

アウレリオ: オラシオ・ガルシア・ロハス
レタの部下。

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