エネミー・ライン 映画のあらすじ・ネタバレ感想・考察・予告編

● エネミー・ライン

◆ エネミー・ライン 予告編 動画

● エネミー・ライン のあらすじ

1992年から起きたユーゴスラビア(現セルビア・モンテネグロ)の民族紛争が停戦合意する。
そして平和維持活動に当たっている米海軍空母カール・ヴィンソン。

海軍戦闘機パイロットのクリス・バーネット大尉は訓練と偵察飛行だけで実戦の無い任務に飽き飽きしている。実はこんな暮らしが嫌で空母戦闘群司令官レイガート少将に辞表を提出しているのです。

そんな中、バーネットと相棒のスタックハウス大尉はクリスマス休暇のはずがボスニア上空への偵察任務を命じられる。
乗機はF/A-18Fスーパーホーネットで複座タイプです。
前席のパイロットはスタックハウスが勤めクリスは後席での兵器管制官です。

 

空母カールビンソンから発艦したF/A-18Fは決められた飛行ルートを順調にたどっている。
そのときバーネットはボスニア上空で非武装地帯に不審な移動目標がレーダーに映ったのです。

そこは飛行ルートから外れているのだが、その上空に飛行し搭載カメラで空撮を強行する。
その時セルビア人武装勢力から地対空ミサイルで撃墜されてしまう。

緊急脱出に成功した二人だが、落下傘で舞い降りたのは敵勢力の真っ只中なのだ。
無事に空母カール・ヴィンソンに帰還出来るのか。
バーネットの戦いが始まる。

● エネミー・ライン のネタバレ感想

米海軍空母カール・ヴィンソンに戦闘機パイロットとして乗艦しているクリス・バーネット大尉は毎日の退屈極まりない生活にうんざりしている。
明けても暮れても訓練と偵察任務なのだ。偵察飛行と言っても安全な決められた飛行ルートをなぞって飛ぶだけ。

そして先日バーネットは空母戦闘群司令官レイガート少将に辞表を提出済みだ。
そんな中、本来ならクリスマス休暇のはずがそれを無視して偵察任務を命令されてしまった。

バーネットは司令官レイガート少将に嫌われているとぼやくのです。
だが命令を実行するしかないのです。
相棒のスタックハウス大尉と共にF/A-18Fスーパーホーネット複座タイプで空母カールビンソンから飛び立つのです。

操縦はスタックハウスが行い、バーネットは後席で兵器管制官を努めます。
いつものように決められた飛行ルートに従って順調に飛びそろそろ帰艦しようとしたときレーダーが何かを捉えます。

それは飛行ルートから外れた非武装地帯の森林地帯です。
何か移動している車両のようなものが映っています。

 

バーネットはスタックハウスにその上空に行くように言います。
スタックハウスは断りますが、結局「嫌と言えない私」と呟きながらそちらに向かいます。
その上空で空撮を終えて引き返そうとしたとき、セルビア人武装勢力に戦闘機の偵察飛行に気づかれます。

地対空ミサイルの攻撃を受けてしまうのです。
スタックハウスは懸命の操縦で、それを躱そうとします。
しかし遂に撃墜されてしまうのです。

咄嗟の射出座席の操作で何とか墜落する戦闘機から脱出でき、座席からの離脱も無事完了します。
座席は高い山の頂のマリア像のそばにドスンと落ちます。
バーネット達は落下傘降下を続けています。

 

二人は少し離れて着地しますが、バーネットは森林の中で木の枝に落下傘が引っ掛かり宙ぶらりんです。
ナイフでハーネスを切り何とか地面に立てました。
すぐにスタックハウスのところに駆けつけますが、彼は足に大けがを負っていて動けないようです。

そこは丘陵地帯の少しくぼんだ場所です。バーネットは無線連絡を試みます。
でも山が邪魔をして繋がらないのです。
彼はもっと高いところに行って連絡すると言い、スタックハウスを残して離れていきます。

林の中に入ったところでセルビア人武装勢力にスタックハウスが発見されたところを目撃します。
木の陰から様子をうかがっていると、スタックハウスは抵抗もできず捕まり、処刑されてしまうのです。

 

思わず声を出してしまったバーネット。
脱出したパイロットがもう一人いると気付かれてしまったのです。

ここから武装勢力から必死の逃走が始まります。
ここから先は映画で確認してくださいね。

すっごく面白いです。迫力が凄いですよ。

● エネミー・ライン の考察

セルビア人武装勢力からバーネット大尉の逃走中に、米海軍司令官レイガート少将はヘリで救出するからと言い、救出地点を指示します。
だがNATO海軍部司令官ピケ提督はそれを中止させます。停戦合意が破棄されることを危惧したのです。

レイガート少将は猛反発します。
だがピケ提督は今日一人を救っても、明日1000人が命を落とす、と言います。
仕方なくバーネットと次の連絡じに指示の変更を伝えます。

それは停戦合意を反故にしない安全地帯の中のポイントです。
バーネットはそこへ向かい武装勢力からの追撃をかわし、救出のヘリが見える所まで来た時、急にヘリが方向を変え去っていくのです。

 

それはバーネットが死んだという情報を武装勢力が流し、それを信じたピケ提督がヘリを呼び戻させたのです。万事休したバーネットです。だか彼は思い出したことが有ったのです。射出座席がマリア像のそばにあり、その中に撮影された写真が保存されているハードドライブがあることを。

そしてまた、座席にはビーコンが設置されているのです。
バーネットはビーコンを作動させ、自分がそこにいることを伝えることにしたのです。
そしてもちろんハードドライブも持ち帰ることを決意します。
それが処刑されたスタックハウスの仇を討つことにもなるからです。

ビーコンを作動させた後、それに気づいたレイガート少将はピケ提督に連絡せず自ら指揮をとり3機の攻撃ヘリを向かわせます。
救助されたバーネットはヘリ機内でレイガート少将から辞表を返してもらい破いてしまいます。
海軍に残ることにしたのです。

その後レイガート少将は空母戦闘群司令官の地位を解かれた。
そして、ワシントンの管理部門への移動を命じられます。
しかし、レイガート少将は部下達からの尊敬を集めつつも勇退を選ぶのです。

 

彼は「部下を見殺しにするぐらいなら、司令官の座など惜しくもない」と言っていました。
このあたりが政治家的なピケ提督との違いなのでしょう。
レイガート少将は米海軍の実戦部隊の司令官そのものですね。

この映画は凄く面白いです。全力でおススメです。


◎ この記事に関連する言葉

ユーゴスラビア // セルビア // モンテネグロ // 国際連合平和維持活動 // 空母カール・ヴィンソン // 艦上戦闘機 // パイロット (航空) // 偵察機 // 空母戦闘群(空母打撃群) // アメリカ合衆国 // アメリカ海軍 // ボスニア・ヘルツェゴビナ // 偵察任務 // F/A-18E/F // 複座 // 非武装地帯 // レーダー // 空撮 // 地対空ミサイル // 射出座席 // パラシュート(落下傘) // 帰艦 // マリア像 // 死刑 // ヘリコプター // 攻撃ヘリコプター // ビーコン // ハードドライブ(ハードディスクドライブ) // ワシントンD.C. // 地雷 // トラップ // T-72戦車 // グラスコックピット // NATO(北大西洋条約機構) // アドリア海 // 大量虐殺 // 地雷原 // 民兵 // 戦争犯罪 // 不時着 //

● 私の評価


4.5 out of 5.0 stars

● 作品情報


✅ タイトル

✔ エネミー・ライン


✅ 製作年

✔ 2001年


✅ 収録時間

✔ 106分


✅ ジャンル

✔ アクション


✅ 制作国

✔ アメリカ


✅ 音声仕様

✔ 英語 / 日本語


□ 監督

ジョン・ムーア

● キャスト

クリス・“ロングホーン”・バーネット大尉: オーウェン・ウィルソン
アメリカ海軍のWSO(兵器管制士官)。

レズリー・マクマホン・レイガート司令官: ジーン・ハックマン
アメリカ海軍少将。クリスの上官。

ジェレミー・“スモーク”・スタックハウス大尉: ガブリエル・マクト
クリスの相棒のパイロット。

グレン・ロッドウェイ大尉: チャールズ・マリック・ホイットフィールド
アメリカ海兵隊分隊長。

フアン・ミゲル・ピケ提督: ジョアキム・デ・アルメイダ
NATO軍の海軍総指揮官。中将(フランス軍)。

トム・オマリー特務曹長: デヴィッド・キース
レイガート司令官の右腕。

ミロスラヴ・ロカー司令官: オレク・クルパ
セルビア人民兵の司令官。

サシャ・イヴァニッチ(追跡者): ウラジミール・マシュコフ
セルビア人民兵から雇われた傭兵。

ヴィクトル・バズダ大佐: マルコ・イゴンダ
ロカーの副官。

エルノート・ヴァン・リンデン: 本人
スカイニュースの記者。

J.O.: トッド・ボイス

バビック(アイス・キューブ): カミル・コラリック

エジャプ: サラエティン・ビラール

エド・バーネット: レオン・ラッサム
クリスの父。

ペトロビッチ将軍: ウラジミール・オクタベック
セルビア人民兵の将軍。

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