オリエント急行殺人事件(2017) あらすじ・ネタバレ感想・考察

● オリエント急行殺人事件(2017)

◆ オリエント急行殺人事件(2017) 予告編 動画

◆ 登場人物紹介

登場人物が多く、皆重要人物なのでそれぞれを紹介しておきます。

ギャングであり富豪 :エドワード・ラチェット(列車内で殺される)
オリエント急行の車掌:ピエール・ミシェル
ラチェットの秘書  :ヘクター・マックイーン
ラチェットの執事  :エドワード・ヘンリー・マスターマン
宣教師       :ピラール・エストラバドス
教授        :ゲアハルト・ハードマン
侯爵夫人      :ドラゴミロフ公爵夫人
医師        :アーバスノット
未亡人       :キャロライン・ハバード夫人
家庭教師      :メアリ・デブナム
ドラゴミロフのメイド:ヒルデガルデ・シュミット
侯爵夫人      :エレナ・アンドレニ伯爵夫人
ダンサー      :ルドルフ・アンドレニ伯爵
自動車の営業マン  :ビニアミノ・マルケス

● オリエント急行殺人事件(2017) のあらすじ

エルサレムで窃盗事件を見事に解決した名探偵エルキュール・ポアロは次の仕事を依頼され、急遽トルコのイスタンブール発フランス・カレー行きの豪華寝台列車オリエント急行に乗車します。

車中アメリカの大富豪ラチェットに身辺警護を依頼される。脅迫されているのだという。
だがポアロは彼の人格を怪しみ依頼を断る。

その夜、列車は雪崩に巻き込まれ、脱線して立ち往生してしまう。
場所はトンネルの手前で高架橋の上です。完全な密室状態となった。

 

翌朝車内でラチェットの死体が発見される。何者かに殺されたのだ。
鉄道会社から捜査依頼を受けたポアロは乗客から各々聞き込みを始める。

だが乗客全員に完全なアリバイがあるのです。
解決に向け状況を考慮し、推理を始める。

さてこの難事件の行方は…。

● オリエント急行殺人事件(2017) のネタバレ感想

名探偵エルキュール・ポアロはエルサレムの教会で起きた窃盗事件見事解決し、休暇を取るつもりだ。
そんな時別件でイギリスからの依頼があり急遽ロンドンに向かうことになった。

偶然オリエント急行の重役のブークと再会し、彼の好意でイスタンブール発フランス・カレー行きの列車に間一髪で乗ることが出来た。
季節外れにもかかわらず列車は満員です。

このせいでポアロは一等客車の2等寝台を利用することになった。
一等客車には、様々な人種・職業・年齢の者が同乗している。
みんな一癖も二癖もありそうな雰囲気です。

 

そんな中にアメリカの美術商だというエドワード・ラチェットがいた。
翌日、ラチェットからカレーに着くまで警護に雇いたいと依頼された。
命を狙うという脅迫状が届いたようです。

でもポアロはあっさりと断る。
ラチェットの人格に問題があるのです。

二日目の夜ブークの好意でポアロは1等寝台の1号室に移りくつろいでいる。
となりの2号室はラチェットの部屋です。
その部屋から物音が聞こえ車掌が飛んできたが、何事もなかったようだ。

列車全体が寝静まった時に突然大きな衝撃が有り列車が急停止した。
翌朝分かったのは、雪崩に襲われ、先頭の機関車が脱線してしまったということです。

 

止まった場所はトンネルのすぐ手前で、断崖絶壁の高架橋の上です。
いわゆる密室状態となってしまったのです。

食堂車に集まっている一等客車の客たちにブークが説明します。
「残念なお知らせですが、この列車は立ち往生してどこへも行けない状況です」

そのころ、ラチェットの部屋へ食事を持ってきた車掌がノックをしても応答がない時、隣の部屋のポアロがやってきて、ドアをこじ開けます。

そこにはラチェットの死体がありました。殺されたのです。
やってきた医師アーバスノットは
「まるでめった刺しの状態です」、
そして殺された時刻は「夜中の0時から2時の間でしょう」という。

その後オリエント急行の重役のブークはポアロに事件解決を依頼するのです。
ポアロは辞退するが「正義をもたらすのはあなただけだ」というブークの言葉で引き受けることにした。

 

改めて死体をじっくり調べると12カ所も刺し傷がありました。
そして灰皿には燃え残った脅迫状が有り、そこからラチェットの正体が判明したのです。
それは2年前にアメリカで起きた「アームストロング家令嬢誘拐殺人事件」の犯人カセッティだったのです。

その事件は裕福な軍人であったアームストロング大佐の幼い娘が誘拐され、彼は他に手もなく身代金を払った。警察の懸命な捜査に関わらずその後、娘は遺体で発見されたのです。

悲劇はそれだけではなく、妊娠中であった妻のソニアがショックで早産してしまい、その子もソニアも亡くなってしまった。

 

そのことは親しかったポアロはアームストロング大佐本人からの手紙で知ったのです。
だが手紙が届いた時には、すでに手遅れで、彼は拳銃自殺してしまっていたのです。

またメイドは犯人として冤罪をかけられ自殺、その担当検事も責任から自殺しているのです。
だが犯人はまだ逮捕されていないのです。

殺されたのが犯人カセッティであることで事件は一段と複雑になってきます。
乗客一人ひとりから話を聞きだしていくが、なんと全員にアリバイがあるのです。

ここからがポアロの本気が増していきます。
この先は映画で確認してくださいね。すっごく面白いです。

● オリエント急行殺人事件(2017) の考察

この映画の中で出てくる「アームストロング事件」は、実際に起きた「リンドバーグ愛児誘拐事件」を題材にしているんですね。

登場人物のアームストロング事件との接点

オリエント急行の車掌:ピエール・ミシェル:アームストロング家に仕えたメイドの兄
ラチェットの秘書  :ヘクター・マックイーン:アームストロング事件を担当した検事の息子
ラチェットの執事  :エドワード・ヘンリー・マスターマン:アームストロング家の執事
宣教師       :ピラール・エストラバドス:アームストロング家の乳母
教授        :ゲアハルト・ハードマン:アームストロング家に仕えたメイドの恋人
侯爵夫人      :ドラゴミロフ公爵夫人:ソニアの名付け親 / ソニアの母と友人
医師        :アーバスノット:アームストロングの戦友
未亡人       :キャロライン・ハバード夫人:被害者家族ソニアの母 / 被害者デイジーの祖母
家庭教師      :メアリ・デブナム:アームストロング家の家庭教師
ドラゴミロフのメイド:ヒルデガルデ・シュミット:アームストロング家の専属料理人
侯爵夫人      :エレナ・アンドレニ伯爵夫人:ソニアの妹
ダンサー      :ルドルフ・アンドレニ伯爵:エレナ(ソニアの妹)の夫
自動車の営業マン  :ビニアミノ・マルケス:アームストロング家の専属運転手

 

ポアロはラチェット殺害犯はこのアームストロング事件に関係している者だと確信するわけです。
各乗客を追及する過程で一等客車の乗客12人全員が犯人で、12人がそれぞれ一刺ししたと理解するのです。

 

彼は12人それぞれの「アームストロング事件」とのかかわりを詳しく知っていくうちに、私には裁けないという決断に至ったのです。

最後の方でトンネル内で横一列に座っている場面が有ります。
これはまるでレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画「最後の晩餐」を思わせるものですね。

 

この場面に出くわしたときは正直ドキッとしました。
「最後の晩餐」では真ん中にキリストがおりその両側に6人づつ12人の弟子たちがいますね。
映画では真ん中にハバード夫人がいて両側に11人の乗客と車掌のピエールがいます。

弟子が12人と実行犯が12人です。
「最後の晩餐」は処刑前日のキリストが描かれているのですが、映画では同じ位置にはハバード夫人がいるのです。
これは彼女も裁かれる身として座っているのでしょう。そう思ってしまうのです。

この映画は面白いです。一度は必ず見ておきたい作品ですね。


◎ この記事に関連する言葉

オリエント急行 // エルサレム // 聖墳墓教会 // トルコ // イスタンブール // ロンドン // フランス・カレー // 護衛 // 一等車 // 雪崩 // アリバイ // 伯爵 // 侯爵 // メイド // 執事 // ユーゴスラビア // 宣教師 // アガサ・クリスティ // 乳母 // 密室殺人 // 最後の晩餐 // リンドバーグ愛児誘拐事件 // イギリス // ガウン // 機関車 // 高架橋 // 検察官 //

● 私の評価


5.0 out of 5.0 stars

● 作品情報


✅ タイトル

✔ オリエント急行殺人事件(2017)


✅ 製作年

✔ 2017年


✅ 収録時間

✔ 114分


✅ ジャンル

✔ サスペンス


✅ 制作国

✔ アメリカ


✅ 音声仕様

✔ 英語 / 日本語


□ 監督

ケネス・ブラナー

● キャスト

エルキュール・ポアロ: ケネス・ブラナー
主人公。イギリスで活躍するベルギー人私立探偵。

エドワード・ラチェット: ジョニー・デップ
アメリカ人の美術商。偽物を売ったことが顧客に発覚し危機に陥っている。2日目の夜、自室に密室下で殺される。
実はアームストロング家令嬢誘拐殺人事件の犯人で、本名はカセッティ。真相発覚後は既にヨーロッパに逃げており、捕まらず、今に至る。

ピラール・エストラバドス: ペネロペ・クルス
ヒスパニック系の女性宣教師。厳格な性格。事件当夜、生きているラチェットを最後に目撃する。
実はアームストロング家の乳母。原作における看護婦グレタ・オールソンに相当する人物。

ゲアハルト・ハードマン: ウィレム・デフォー
ドイツ人教授。フランスで行われる学会に向かっている。
実はアメリカの元警官で、冤罪で自殺したスザンヌの恋人。

ドラゴミロフ公爵夫人: ジュディ・デンチ
亡命ロシア貴族の老婦人。富豪。愛犬と使用人を連れて列車に乗る。
実はソニアの後見人で、リンダの親友。

ヒルデガルデ・シュミット: オリヴィア・コールマン
ドラゴミロフ公爵夫人のメイド。ドイツ人。無愛想な中年女性。
実はアームストロング家の料理人。

ヘクター・マックイーン: ジョシュ・ギャッド
ラチェットの秘書。アメリカ人。禁酒令を嫌ってヨーロッパに来たというアルコール中毒者。
実はアームストロング家事件でスザンヌを告発し、自殺に追いやった検事の息子。

エドワード・ヘンリー・マスターマン: デレク・ジャコビ
ラチェットの執事。礼儀正しい落ち着いた老爺。
実はアームストロング家の執事。

ドクター・アーバスノット: レスリー・オドム・Jr
アメリカ出身の黒人の青年医師。
実は元軍人で、アームストロング大佐の部下。後に大佐に支援され医者になる。

キャロライン・ハバード夫人: ミシェル・ファイファー
アメリカ人の未亡人。陽気で明るい性格。部屋はラチェットの隣で事件当夜、自室に犯人らしき男が侵入していたと証言する。
実はソニアの実母で、著名な舞台女優リンダ・アーデン。

メアリ・デブナム: デイジー・リドリー
家庭教師。
実はアームストロング家の家庭教師も務めていた。

ビニアミノ・マルケス: マヌエル・ガルシア=ルルフォ
キューバ人の自動車セールスマン。
実はアームストロング家の運転手。後に大佐に支援され自動車ディーラーになる。

ピエール・ミシェル: マーワン・ケンザリ
オリエント急行の車掌。フランス人青年。上等客室の廊下で待機する。
実はアームストロング家の事件で冤罪で自殺したスザンヌの兄。

ルドルフ・アンドレニ伯爵: セルゲイ・ポルーニン
ハンガリーの貴族。ダンサーとしても名声を得ている。外交特権を有する。

エレナ・アンドレニ伯爵夫人: ルーシー・ボイントン
ルドルフの妻。精神不安症を患っており、客室からは出てこれない。
実はソニアの実妹。

ブーク: トム・ベイトマン
オリエント急行のオーナーの甥で、同社の重役。かつて事件に巻き込まれポアロに助けられた恩がある。

アームストロング大佐: フィル・ダンスター
裕福なアメリカの軍人。幼い娘が誘拐及び殺され、さらには妻も失って自殺する。生前、ポアロに捜査を依頼していた。

アームストロング家令嬢誘拐殺人事件の関係者

ソニア・アームストロング: ミランダ・レーゾン
アームストロング夫人。誘拐された娘の死を受けて自殺する。

スザンヌ
アームストロング家のフランス人メイド。事件の犯人として検事に告発され、自殺に追い込まれる。後に冤罪が確定する。

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