● サバービコン 仮面を被った街 監督ジョージ・クルーニー、脚本コーエン兄弟
◆ サバービコン 仮面を被った街 予告編 動画
◆ サバービコン 仮面を被った街 あらすじ
1950年代のニュータウン:サバービコン。
ここはアメリカンドリームの街です。
そこに少年ニッキーのいるロッジ家があります。
父ガードナー、母ローズ(足が不自由で車いす生活)、
伯母マーガレット(ローズの双子の姉)が住んでいます。
その隣に引っ越してきた黒人一家のマイヤーズ家。
そこの息子がアンディでニッキーと仲良しになる。
白人ばかりが住んでいる幸せの象徴の様な街に、
ただ一つ異物が混じりこんできたわけです。
徐々に住民が不穏な雰囲気になっていきます。
そんな時にロッジ家に2人組の強盗が入ってきました。
一家4人とも椅子にロープで縛られて身を拘束されてしまいます。
そしてクロロホルムで全員眠らされてしまうんです。
でもただ一人母ローズだけが
クロロホルムの過剰摂取で死んでしまいます。
他の3人はケガもなく助かります。
そこからロッジ家で起こる全てのこと、
となりのマイヤーズ家に白人至上主義の住人たちが
暴徒となり起こした事件など、
すべてをニッキーは目撃することになります。
これからロッジ家とマイヤーズ家はどうなっていくのか・・・。
◆ サバービコン 仮面を被った街 ネタバレ感想
面白いですよ。
最初はコミカルな感じで進んでいきますが、
徐々に殺人や暴動騒ぎが起きて、
サスペンス色が強く出てきます。
ニッキーは母ローズが2人組の強盗に殺された時に、
犯人たちの顔を見てるのです。
それは父ガードナーも伯母マーガレットも同じです。
誰も目隠しをされていなかったんです。
それこそ"なんでやねん"と思いますよね。
普通なら家族に目隠ししないなら、犯人自身が覆面するでしょう。
まあ、それは置いといて、話を進めますね。
ローズが死んだ後は、マーガレットが一緒に住み始め、
段々と父ガードナーと夫婦のように振舞い始めます。
しばらくして警察からローズ殺害犯の面通しを要請されるんです。
容疑者を面通しする部屋には
ガードナーとマーガレットの二人が入っていきます。
でもいつの間にかニッキーも入っていたんです。
警察官にはガードナーもマーガレットも
この中には犯人はいないと答えているんです。
しかしニッキーは見たんです。
犯人2人が居るのを。
ニッキーはあの二人が犯人だ、と言いかけるんですが、
父ガードナーに強制的に黙らされてしまいます。
凄く不信感を募らせるニッキーに父が言うんですね。
すべて事故だったのだ。
そんなことに並行して、サバービコンの住人による、
となりのマイヤーズ家への嫌がらせが、強くなってきました。
マイヤー家の敷地に接している住人が境に高い塀を作り始めたんです。
マイヤーズ家以外の住人はみな白人の中流階級なんですね。
自分たち白人の理想の街に黒人が居ることを赦せないのです。
マイヤーズ家のまわりに住人が集まってきて、
楽器を鳴らして騒ぎ始めているんです。
いよいよ実力行使を始めたんです。
この後は凄まじい住民の暴動に発展していきます。
そのような騒然としている状況の中、
ロッジ家では再び問題が起きます。
母殺しの殺人犯2人がガードナーの会社までやってきて、
ちゃんと金を払え、と言っているんですね。
ここであっさりガードナーがローズ殺しを
仕組んだと分かっちゃいますね。
多額の保険金が下りることになるんですね。
そんなところに保険調査員の男バド・クーパーがやって来ます。
彼は初めから保険金詐欺を疑っているんです。
ある誘導尋問に引っ掛かりマーガレットはつい口を滑らせて、
真相を知られてしまうんです。
この保険調査員の男が結構な悪で、多額の金を要求してくるんです。
また、殺人犯2人のうち1人が、マーガレットとニッキーを
殺しにロッジ家へやってくるんです。
この殺人犯たちと、保険調査員、ガードナー、
マーガレット達の本質をニッキーは全て見てしまい、
知ってしまうんです。
そして、サバービコンという理想のニュータウンの
白人の住人たちの本質も全て見てしまったんです。
それにしてもこのラスト。
この結末はびっくりです。想像もしていなかったですね。
私は主人公ガードナー役のマット・デイモンの大フアンなんです。
だからこの役を引き受けてから、
1950年代のアメリカの中流階級の白人男性の体型に合わせ、
身体を太らせてベルトに出っ張った腹が乗っかる様な
身体に仕上げた役作りに敬意と拍手を贈ります。
ぜひこの映画を見て欲しいです。
◆ サバービコン 仮面を被った街 考察
この映画『サバービコン 仮面を被った街』は
全米で2017年に公開されているんです。
その時の批評家からの評価は芳しくなかったようです。
監督がジョージ・クルーニー、脚本がコーエン兄弟、
主演をマット・デイモン。
ローズとマーガレットの二役を演じる
オスカー女優のジュリアン・ムーア。
保険調査員バド・クーパー役のオスカー・アイザック。
こんな個性的な人たちが集まって製作されたこの映画を私は、
素晴らしい、と評価します。
なんといっても保険金詐欺と
人種差別暴動を織り交ぜた物語は余りありませんね。
途中でマット・デイモンが死体を車のトランクに入れ、
その時自転車も一緒に載せてる場面。
何が起きるんだろうと思って観ていたんです。
そしたら街外れで自転車だけ下ろし、
死体は運転席に載せ替え、その車はそこへ置きっぱなし。
えっ、て思いました。
そのあと大きな身体のマット・デイモンが、
膝がハンドルにぶつからないようにして
小さな自転車をよっこらさっと、漕いで行く場面は、
ついクスッと笑っちゃいます。
なんか、役を楽しんでやってるな~と思いました。
◆ サバービコン 仮面を被った街 私の評価
◆ 作品情報
□ タイトル
・サバービコン 仮面を被った街
□ タイトル
・サスペンス
□ 製作年
・2017年
□ 制作国
・アメリカ
□ 収録時間
・105分
□ 音声仕様
・英 / 日
□ 監督
・ジョージ・クルーニー
□ キャスト
ガードナー・ロッジ:マット・デイモン
ローズ / マーガレット:ジュリアン・ムーア
ニッキー・ロッジ:ノア・ジュープ
バド・クーパー:オスカー・アイザック
アイラ・スローン:グレン・フレシュラー
ハイタワー:ジャック・コンレイ
ミッチ:ゲイリー・バサラバ