● 映画 108時間 気になるラストは?
◆ 映画 108時間 予告編 動画
● 映画 108時間 サスペンスの醍醐味満載のあらすじ
ある劇団が新作舞台のため人里離れた大きな廃屋を借ります。
そこは昔、精神病院だったらしい。
そこで行われる舞台劇は108時間もの間、
全く眠らずにいた女性の悲劇を演ずるものだった。
女性演出家のアルマは、迫真性を出すために、
役者たちにも物語の内容と同じく、108時間眠らせないようにした。
登場人物そのものになることを要求するんです。
主演を目指す女性ビアンカは他の役者たちと一緒になって、
眠らないようにし、そして役作りに没頭していく。
不眠時間が大きくなるにつれて、
幻覚や不可解な出来事が現れるようになってきました。
ビアンカは過去に、この主演を演じようとしていた役者を調べた結果、
不眠状態が108時間になると、その直後に異常が出てきて・・・。
ビアンカは恐怖から役をあきらめるのだが
108時間は目前まで迫ってきている・・・。
● 映画 108時間 ネタバレ感想
面白いですよ。このサスペンス映画はおすすめです。
サスペンススリラー好きには、外せない作品ですね。
108時間もの不眠というものは、
もちろん経験もしたことはありません。
当然精神的にも肉体的にも異常が出るであろうことは
想像に難くないですね。
不眠が108時間になって突然異常が出るのではなく、
その途中、時間の経過とともに、
だんだん出てくると想像できますね。
この場合の異常というものは、当然精神的なものが大きく、
幻覚が現れて、それが現実との境界を徐々に、
おぼろげにしていくんだと思います。
この映画は役者をそのような状態にしていきます。
また、この旧精神病院だった建物の内部に、
それこそ各部屋や、通路、送風口などに、
ちょっとした小道具を仕掛けています。
結構こだわって製作されていると思います。
ただ、108時間というと日にちに換算すると4日半ですね。
日にちで見ると、なんだたったの4日半かと思ってしまいますが、
その過激な精神の崩壊作用は想像すらできませんね。
当然ビアンカたち役者はこれを実践していくんです。
そして少しづつ自己の精神が悲鳴を上げて、
幻覚や異常な出来事が起きてきます。
ほとんどビアンカの目線で描かれていますが、
この女優さんや他の俳優さんたちもすごく好演しています。
ホラー独特のグロさは余りありません。
その点はグロを好まない人も、安心して
観ることができる作品だと思います。
後半で主人公のビアンカが、カットが変わって、
いきなり長い髪だったのがショートに
なっている場面があります。
その前のカットで他の登場人物がハサミを持って
ビアンカに近づく場面があります。
その場面は手に持ったハサミが大写しになって、
カットが変わります。
私はてっきりそれでビアンカを刺すのかなと思いました。
カットが変わってショートヘアのビアンカを見て、
髪を無理やり暴力的に切られしまったんだと、
なんとなく納得していました。
いろんな幻覚、幻影におびえ、悩ませられて苦しみますが、
最後に壁に空いた無数の穴から歓声が聞こえてきます。
そして沢山の観客が役者たちの前に拍手と歓声とともに現れます。
役者たちは手を上げて答えるんです。
現実と幻覚が交錯する舞台劇を描いたこのサスペンス映画は、
とにかくよかった。面白いです。おすすめですよ。
最後にビアンカと父親が共に安寧に過ごしている場面があります。
なんかほっとする瞬間でした。
● 映画 108時間 の考察
108時間もの断眠。
このまさに難事に取り組み演劇を
成し遂げようとする役者や演出家。
それを映画として見せるこのサスペンススリラー。
ユニークで斬新な作品だと思いますね。
幻覚、幻想と現実が重なり合って、
いつしか役者たちはその線引きが分からなくなっていきます。
108時間が近づくにつれて、狂気が増して、過激になっていく。
それら全部が演劇として観客が見ていたのだろうか。
どこまでが役者たちの私的な稽古で、
どこからが演劇として観客が見ていたのだろうか。
全く分からないんです。
この廃墟になった、古い元精神病棟。
役者たちがそこへ入った時から演劇が始まっていて、
観客たちは見ていたのだろうか、とさえ思っています。
そういう意味では、いまだに私は混乱しています。
この映画は見る人によって、そのあたりの感じ方が
違ってくるかもしれませんね。
そういう意味でも鑑賞後に猛烈に疑問が突き刺さってきます。
● 私の評価
● 作品情報
□ タイトル
・映画 108時間
□ ジャンル
・サスペンス
□ 製作年
・2018年
□ 制作国
・アルゼンチン、スペイン、ウルグアイ
□ 収録時間
・107分
□ 音声仕様
・西 / 日
□ 監督
・グスタボ・エルナンデス
□ キャスト
アルマ:ベレン・ルエダ
ビアンカ:エヴァ・デ・ドミニシ
セシリア:ナタリア・デ・モリーナ
サラ:マリア・ユージーニア・トーバル